ケアマネジャーという仕事柄、利用者の「プラン変更」には慣れているはずでした。
状態変化に合わせてアセスメントを行い、目標を修正し、介護サービスを組み替える。
仕事なら冷静にできることが、いざ自分自身の「お金のケアプラン」となると、どうしてこうも判断が鈍るのでしょうか。
年末から、投資の方針が定まらず、正直かなり迷走していました。
「これからは米国株一本で攻める」と決めた翌日には、「いや、暴落が来たら教育費が払えないんじゃないか。やっぱり守りを固めるべきか?」と不安になる。
仕事が終わった後、夜な夜なパソコンの前で考え込んでしまう日が続いていました。
私も、教育費と住宅ローンの支払いが重なる、いわゆる「責任世代」のど真ん中です。
介護職若手時代のように「失敗してもやり直せばいい」とは言えない立場です。
だからこそ、「資産を増やしたい、でも絶対に減らしたくない」という葛藤の中で、投資方法の選択についても行ったり来たりしていました。
でも、徹底的に考え抜いた結果、ようやく自分の中で答えが出ました。 悩んでいたのが嘘みたいに、今の結論は驚くほどシンプルです。
今日は、私と同じように「攻めと守り」の間で揺れている同年代の方へ、私がたどり着いた「高配当株も債券も、今の私には必要ない」という決断について、お話ししようと思います。
「月3万円」のために、まとまった資金を拘束するリスク
まず手をつけたのは、今までなんとなく持っていた「日本の高配当株」の全売却でした。
配当金、いいですよね。チャリン♪と入金される通知を見るのは、私も大好きでした。
でも、ふと冷静にケアプランを点検するように計算してみたんです。
「月3万円の配当をもらうには、いくらの元手が必要なのか?」
答えは、約1,000万円です。(利回り3〜4%で計算した場合)
今の私にとって、この1,000万円は大金です。
老後やローン返済に向けた、絶対に守りたい「虎の子」です。 これから資産を大きく育てなきゃいけないこの時期に、資産の大部分を配当狙いで寝かせておくのは、今の私のフェーズには合っていないのではないか? と気づいてしまいました。
もちろん、すでに十分な資産がある方なら、高配当株は素晴らしい選択肢です。
でも、私はまだ「資産を増やす」段階。
目先のお小遣いをもらうより、将来のために資産そのものを大きく成長させることの方が、長期目標の達成には必要だと判断しました。
そこで、昨年末に私は思い切って高配当株をすべて売却しました。
そしてその資金を、NISAで米国の巨大企業トップ10社に集中投資する「メガ10」へ移行しました。
「守りの高配当」から「攻めのメガ10」「FANG+」への転換。
私がなぜこの決断をしたのか、その詳細はこちらの記事に書いています。
暴落時に強い債券ETFは、私にはコントロールできなかった
次に悩んだのが「債券」の扱いです。 投資の教科書には、必ずと言っていいほど「株と債券を半々で持てば安心」と書いてあります。
私も過去に債券ETFを持っていた時期がありました。
「これでリスク分散は完璧だ」と思っていたのですが、思う様にうまくいきませんでした。
私が保有していた期間、債券価格は下がり続けました。 分配金は出るけれど、それ以上に元本が削られていく。 「守りのために買ったはずなのに、なんで資産が減り続けているんだ?」
そんなストレスに耐えられず、結局手放してしまいました。私の勉強不足もあったかもしれませんが、これは当時の偽らざる経験です。
「売り時」なんて、誰にも分からない
さらに、「株が暴落した時に債券を売って、安くなった株を買う(リバランス)」なんて高度なテクニックもよく推奨されますが、実際に株が暴落している真っ只中でそんな冷静な行動ができるのでしょうか?
私はおそらく無理だなと結論を出しました。 「明日株がもっと下がるかもしれない」という暴落の恐怖の中で、機械的に「債権は今売り場時だ!」と売買することは、難しいかなと考えます。
そこで、開き直ったんです。 「私にとって一番安全で確実な債券は、『現金(日本円)』なんじゃないか?」と。
現金なら、株価がどうなろうと額面は減りません。
難しいチャート分析も不要。ただ銀行口座に置いておくだけ。
もし暴落が来たら、その現金を使って淡々と株を買い増せばいい。
無理に慣れない債券という道具を使う必要なんてなかったんです。 私たちにとって、「現金」こそが、最も扱いやすく、精神的な安定をもたらしてくれる確実な盾でした。
行き着いた先は「米国株」と「現金」だけのシンプルプラン
いろいろ考えすぎて一周回った結果、私の投資戦略(ケアプラン)は、これ以上ないほど単純なものになりました。
- 攻め:米国株に絞る
中途半端な分散はやめました。世界的に強い「米国トップ企業」に資金を集中させます。
個別の日本株を目利きする才能も時間も私にはありません。自分の限界を認めて、世界の成長に乗っかる道を選びました。もちろん暴落すれば資産は減りますが、10年、15年後の回復と成長を信じて持ち続けます。 - 守り:厚めの「現金」を持つ
債券は買いません。その代わり、ボーナスや毎月の貯蓄で、手元の現金を厚くします。
これが何よりの精神安定剤になります。
「何かあったら投資信託を解約すればいい」ではなく、「何かあっても現金で耐える」。 この体制が整っていれば、暴落時でも狼狽売りせずに投資を続けられるはずです。 - 入金力:働いて稼ぐ
高配当株を売ったので、不労所得はゼロになりました。 でも、その分は「自分で働いて、節約して、貯める」ことでカバーすればいいと割り切りました。
月3万円の配当を得るには1,000万円の元手が必要ですが、月3万円を「家計の見直し」や「仕事」で作ることは、今の私にも可能です。
資産は、米国株で増やす。 現金は、自分の働きと家計管理で増やす。
これが、迷走に迷走を重ねた末にたどり着いた、私の最終結論です。
「暴落が怖い」と不安になっていた昨日の自分には、こう言いたいです。
「相場の心配をする暇があったら、しっかり働いて現金を貯めとけ。それが一番確実な暴落対策だぞ」と。
投資プランは極限までシンプルに。あとは、入金力を自分の手で高めていく。 この方針で、これからの教育費ピークと老後の壁を乗り越えていこうと思います。
