こんにちは。主任ケアマネのMamoruです。
私は介護業界に身を置いて、気づけば早20年以上が経ちました。
今日は、資産形成ブログらしく、以下のテーマについて本音で語ります。
「投資対象としての介護職(ケアマネジャー)」
〜20年の現場経験から見る資産価値〜
「介護職は給料が安い」
これは残念ながら、大企業の社員に比べれば否定できない事実です。
しかし、資産形成において重要なのは「年収の高さ」だけではありません。「安定性」です。
1. あの「リーマンショック」で見た光景
皆さんは、2008年のリーマンショックを覚えているでしょうか。
世界的な大不況で、多くの企業が倒産し、派遣切りなどが社会問題になりました。
当時、私はすでに現場にいましたが、鮮明に覚えていることがあります。
「仕事がなくなったから」と、他業界から介護の世界へ転職してくる方が急増したのです。
製造業、建設業、サービス業……。不況で職を失った人々が、最後の砦として介護業界に流れてきました。
この時、私は肌で感じました。
「世の中がどんな不況になっても、介護の仕事だけはなくならない」と。
投資用語で言えば、介護職は「不況に強いディフェンシブ銘柄」であり、ポートフォリオの守りを固める「債券」のような存在だと言えます。

2. しかし「会社」は潰れる時代へ
「じゃあ、介護職なら一生安泰か?」と言われると、今の私は「NO」と答えます。
仕事(需要)はなくなりませんが、勤め先(会社)がなくなるリスクが高まっているからです。
昔の介護業界は、社会福祉法人のような「非課税」で守られた法人が中心でした。
しかし現在は、株式会社などの「営利法人」が多数参入しています。私が今いる地域でも、個人が開設した事業所がたくさんあります。
これらは当然、利益が出なければ潰れます。
実際に昨今、介護事業者の倒産件数は過去最多ペースで増えています。
「業界は安定しているが、会社は選別される」
これが、20年見てきた私の結論です。

3. 「資格」という資産に投資せよ
会社が潰れるかもしれない時代に、どうやって自分の資産(生活)を守るか。
答えは、会社に依存せず「自分自身の価値(人的資本)」を高めておくことです。
私が「主任介護支援専門員」を取得したのも、まさにそのためです。
主任ケアマネの資格があれば、もし勤め先の経営が傾いても、地域包括支援センターや他の事業所への転職、あるいは独立という選択肢が残ります。
【比較】「介護支援専門員」と「主任介護支援専門員」の違い
多くの人が誤解していますが、「主任」は単なる名誉職ではありません。
事業所の体制や運営(=自分の給料の原資)にも関わる、実利的な資格です。
簡単に違いをまとめました。
| 項目 | 介護支援専門員 (ケアマネ) | 主任介護支援専門員 (主任ケアマネ) |
|---|---|---|
| 必要な実務経験 | 実務研修受講試験に合格後 実務研修を修了 | 専任のケアマネとして 通算5年以上の実務経験など |
| 役割 | ケアプラン作成・相談援助 (実務・現場の実践) | 人材育成・指導・管理 (実務に加え、同僚への助言や地域課題への対応) |
| 事業所へのメリット | 通常の報酬のみ | 「特定事業所加算」の算定要件 (事業所の収入がアップする!) |
| 市場価値(転職) | 一般的 | 高い (管理者要件や包括職員の要件になるため) |
なぜ「主任」が資産形成の鍵なのか?
ポイントは表の3つ目、「事業所へのメリット」です。
介護報酬には「特定事業所加算」という、質の高い事業所に報酬を上乗せする制度があります。この加算を取るための必須条件の一つが「主任介護支援専門員(専任)の配置」です。
つまり、経営者から見れば、
- 一般のケアマネ: 現場の最前線でケアプランを作成し、売上を作る専門職
- 主任ケアマネ: 実務を行いつつ、「事業所全体の報酬単価」を上げる要件を満たす存在
なのです。
当然、会社としても高い給料を払ってでも雇いたい人材(=資産価値が高い人材)となります。
「5年以上の経験」と「長い研修」というコスト(時間と労力)を払ってでも、主任資格という「株」を取得しておくべき理由はここにあります。

4. 「社会的信用」を使って資産を加速させる
最後に、もう一つ重要な「隠れた資産」についてお話しします。
私が新築の注文住宅を建てた際、住宅メーカーの営業担当者と話していて驚いたことがあります。
彼はこう言いました。
「実は、この地域で注文住宅を建てるお客様のほとんどが、医療・介護関係の方なんですよ」
この言葉の裏にあるのは、銀行からの圧倒的な「信用力」です。
不景気でも給料が途絶えない私たちの仕事は、銀行から見れば「最もお金を貸しやすい相手」の一つです。そのため、住宅ローンの審査が通りやすく、好条件(低い金利)を引き出しやすい傾向にあります。
ここに、資産形成のヒントがあります。
「金利の安いローンは、あえて借りたままにする」という戦略です。
低い金利(変動金利など)でローンを組み、手元の資金を繰り上げ返済に回すのではなく、NISAなどの投資に回す。
「ローンの金利コスト」よりも「投資のリターン」が上回れば、トータルの資産は増えていきます。
「銀行からの信用」という武器を使って低金利で資金を調達し、自分の資産を効率よく育てる。
これもまた、安定した介護職だからこそ取れる、賢い資産形成の戦略の一つだと私は考えています。
まとめ
給料が高くても、いつリストラされるかわからない仕事は、長期の住宅ローンや積立投資(NISA)との相性が実は悪いです。
派手さはありませんが、「不景気でも給与が途絶えない」という介護職の強みを活かしつつ、NISAなどの「金融資産」で利益を上乗せしていく。
- 仕事の安定性(需要) × 資格の優位性(主任) × 社会的信用(ローン)
この3つを掛け合わせることで初めて、介護職は最強の「安定資産」になります。
これこそが、私たちケアマネジャーが目指すべき、堅実な資産形成の「勝ちパターン」ではないでしょうか。
